IMFニュース・ブリーフス
中国のバッテリー工場でカドミウム中毒

IMFは加盟組織に対し、カドミウム中毒に苦しむ労働者への補償を求める闘いに加わるよう要求している。


中国:
ゴールドピーク・インダストリーズが1994年に恵州工場を開設したとき、中国の労働者はカドミウムの取り扱いに伴う危険について警告されず、当初はマスクの支給も拒否された。数年後の今、これらの労働者はカドミウム中毒に苦しみ、医療費のために借金しており、新しい職を見つけることもできない。
 恵州の2工場では、少なくとも400人の労働者が、程度はさまざまだが何年もの間、バッテリー製造に利用される有毒化学薬品であるカドミウムにさらされてきた。最近になって、この有毒化学薬品への曝露が原因で数十人のゴールドピーク労働者が入院し、何人かは激痛を訴えている。合計8人の労働者がカドミウム中毒と診断された。
 ゴールドピークのバッテリーは玩具用が中心だが、ラップトップ・コンピューターやカメラ用としても、アジアをはじめ全世界で広く販売されている。
 いくつかの工場では、労働者が支援者や労働権活動家とともに、会社側による補償金の増額、疾病保険、健康診断の改善を求めて運動しているが、同社は要求に応じることを拒否している。ゴールドピークは、健康診断を求める労働者に意図的に屈辱を与えている――労働者は尿検査のために、監督のもとで服を全部脱いでシャワーを浴びなければならない。
 被害に遭った労働者が補償を受けるには、解雇されなければならない。ほとんどの労働者が高額の医療費にも直面しているため、これはただでさえ厳しい経済状態をさらに悪化させる。健康状態が悪いため常用雇用に就くのは難しく、補償に関する中国の法律には制約が多い。一定水準の補償を求めて運動するゴールドピーク労働者は、病気と失業に脅かされているだけでなく、現地経営陣によって刑事責任を問われるおそれもある。
 IMFは労働者を支持して、香港のGPバッテリーズ本社とオランダの同社ヨーロッパ本社に書簡を送った。また加盟組織にも、各国のゴールドピーク経営陣に圧力をかけ、恵州の中国人労働者が直面する悲惨な状況に取り組むよう要求している。ゴールドピークは、香港、シンガポール、マレーシア、タイ、台湾、中国、韓国、アメリカ、カナダ、オランダ、ドイツ、ポーランド、イギリス、イタリア、スウェーデン、日本で活動している。

 中国のゴールドピーク労働者への支援書簡は、下記宛に送付のこと。

GPバッテリーズ・ヨーロッパ
デ・ヘール・R・ブランズ(De heer R. Brands)
Kortijzer 4
5712 VE Asten
Nederland

ゴールドピーク・インダストリーズ(ホールディングズ)
ビクター・ロー・チャン・ウィン会長・CEO
8/F Gold Peak Building
30 Kwai Wing Road
Kwai Chung
Hong Kong



[2006年6月26日]