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ヨーロッパのGM労働者がポルトガル工場の閉鎖に反対

労働組合はストライキを実施し、他の場所で生産能力を増強していながらアザンブージャ工場を閉鎖するという再建計画に抗議している。


ポルトガル:
ゼネラル・モーターズ(GM)労働者を代表するヨーロッパの労働組合が一斉にストライキを実施し、東欧の他の場所で生産能力を拡大していながらポルトガルのバン工場を閉鎖する企業再建計画に反対している。今週初めに開かれた会合で、同社は、閉鎖対象となっているポルトガルのアザンブージャ工場を活用すべきとする組合側の提案を拒絶した。配達用バン「コンボ」の生産はスペインのサラゴサ工場に移される。
 その一方でGMは、ワルシャワの近くにあるポーランドの自動車メーカーFSOとの合弁事業で、ガンマ・プラットフォームによる小型シボレー・モデルの組立を発表すると予想される。また今週、GMのリック・ワゴナーCEOは、サンクトペテルブルクでの新工場建設にも着手した。これらの措置により、同社の小型車事業で雇用が移転され、設備過剰に陥るおそれがある。
 GM欧州従業員代表委員会によると、経営陣は協力して解決策を見つけることにまったく関心を示さなかった。おまけに、会社側が提供した情報は不十分で、おおざっぱなものだった。
 アザンブージャ工場の各シフトで働く労働者は、火曜日に2時間ストを実施し、生産活動を停止した。今週スペインのサラゴサ工場で予定されているストをはじめ、争議行為はヨーロッパ中のGM事業に広がると予想される。ドイツのGM労働者は今週の終わりに、承認された超過労働と特別シフトの実施を拒否する予定だ。


[2006年6月15日]