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エスコンディーダ鉱山でスト票決、チリの鉱業部門が警戒態勢

この争議は、コデルコ・ノルテやアンディーナなど、他社の来たる交渉に大きな影響を与えるだろう。

チリ:
民間会社のエスコンディーダ鉱山で働く労働者は、労使交渉決裂を受けて賛成率99.95%でスト突入を票決、実際に決行するかもしれない。ルイス・トロンコーソ組合長によると、この措置の背景には銅価格の上昇で「会社の実収入が4倍になった」状況がある。
 労働者は約13%の賃上げ、家族医療・教育給付金の増額、専門能力開発、およそ2万7,000米ドルの付加手当を要求しているが、会社側は1.5%の賃上げと4,900米ドルの付加手当しか提示していない。
 同社は、交渉期間を8月5日まで延長するために労働調査官による調停を求める、と述べた。エスコンディーダで合意に達しなければ、8月7日(月曜日)にストライキが始まる。
 この争議を受けて、チリで活動する産銅会社や他の鉱山会社は警戒態勢に入っている。何人かのアナリストが指摘しているように、エスコンディーダの事件は、コデルコ・ノルテ、アンディーナ、セロ・コロラド、ファルコンブリッジ・アルトノルテ鋳造場での来たる交渉に大きな影響を与えるだろう。
 エスコンディーダ鉱山は、オーストラリア企業のBHPビリトンが支配的利権を握り、同鉱山の株式の57.5%を所有している。この鉱山は1日3,546トンの銅を生産し、国内生産の23.5%、世界生産の8%を占めている。


[2006年8月5日]