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イタリアの金属労働者がWTO改革を要求

イタリアの金属労組は貿易相に書簡を送り、開発に効果的な貿易交渉を要求した。


イタリア:
イタリアの金属労働者は7月24日、エンマ・ボニーノ貿易相に書簡を送り、世界貿易機関(WTO)の新多角的貿易交渉(ドーハ・ラウンド)を開発にとって効果的な交渉にするよう要求した。
 IMF加盟組織のFIM-Cisl、FIOM-CiglおよびUILM-Uilは合同書簡で、行き過ぎた市場開放が特に発展途上国に及ぼす悪影響に関して懸念を表明した。
 ドーハ・ラウンドに関する組合の要求は次のような内容だった。
●検討中の非農産品市場アクセス(NAMA)案では、発展途上国の係数と工業国の係数に5ポイントの差しかつかないため、この案を採用してはならない。
●発展途上国の関税削減率が工業国の削減率よりも大幅に低くなるようにする。
●発展途上国が国内市場と自国の産業政策(関税レベルを含む)に基づき、独自の開発戦略を採用できるようにする。
 組合は、「ドーハ・ラウンドに代わる新しいルールを設け、人間と環境維持を重視しつつ人権および開発を促進する政策を策定すべきだ」と主張した。
 この大臣への書簡は、7月27〜28日に開かれるWTO一般理事会を見越して送付された。一般理事会の会合は、ドーハ・ラウンドが一時中断されてから開かれていなかった。
 書簡のイタリア語版と英語版をIMFウェブサイトで入手可能。


[2006年7月25日]