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トルコの造船所で労働者が死亡

危険な労働条件が原因で、2週間のうちに5人の労働者が死亡した。


トルコ:先月、高価な船舶やヨットを造っているイスタンブールのトゥズラ造船所で、危険な労働条件が原因で5人の労働者が死亡した。最近の死亡事故は、この忙しい造船所における労働災害の急増を示している。この造船所では、労働者が標準以下の賃金を得るために何時間もこつこつ働き、安全衛生保護はまったくと言っていいほどなく、雇用保障や社会的給付はそれ以上に不十分である。 2000年以降、トゥズラ造船所では合計31件の労働災害が発生、2006年だけで6人の労働者が死亡した。「これらの労働者はすべて、業務災害ではなく業務殺人の犠牲者だ」と、4つのナショナルセンターの1つであるトルコ革命的労働組合総連合(DiSK)のムーサ・チャム書記長は述べた。「雇用保障が不十分であるために負傷したり障害を負ったりした労働者は、もっと大勢いる。社会保障がまったくなく、健康サービスの恩恵を受けられない労働者もいる」 造船所は、最もひどく不安定労働者を搾取している事業の1つだ。IMF加盟組織の造船・船舶修理労組(リムテール・イス)は、トゥズラ造船所の労働者を代表しており、非常に困難な状況下で活動している。2006年5月31日、同社が2カ月にわたって賃金を支払っていないことに抗議していた労働者が、警察に攻撃された。6人の労働者が重傷を負い、リムテール・イスのジェム・ディンチェ会長とカンベル・サイジリ役員を含む16人が逮捕され、40日間にわたって拘留された。 「造船所労働者が、すべての労働者に受給権のある生活賃金、常用雇用、社会保障および基本的な労働者保護を勝ち取るまでに、あと何人の男女が無駄死にしなければならないのだろうか」とマルチェロ・マレンタッキIMF書記長は問いかけた。「IMFは、リムテール・イスならびに同労組がトゥズラ造船所で実施している待遇改善闘争を全面的に支持する」

[2007年9月12日]