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UAWがアメリカン・アクスルでスト


大幅な譲歩、雇用削減および50%の減給を求める会社側に対し、労働側は断固たる態度を示しており、ストライキは5週目に入った。


アメリカ:全米自動車労組(UAW)の組合員3,650人が、1カ月以上前から5カ所のアメリカン・アクスル・アンド・マニュファクチャリング・ホールディングス(AAM)工場でストを実施しており、賃金の半減、年金の個人退職積立勘定への切り替え、医療給付の引き下げ、約1,000人分の雇用削減という会社側の要求の受け入れを拒否している。

会社側は、労働者が要求を受け入れなければ工場を閉鎖し、他国に仕事を移すと威嚇している。ストライキは2月26日に始まり、AAMが部品を供給する北米の組立工場は一時的に車両生産を縮小している。UAWは不当労働行為を理由にAAMを全国労働関係委員会に提訴した。

一方、米国証券取引委員会に提出された最新資料によると、アメリカン・アクスルCEOのリチャード・ダウチは昨年1,020万米ドルを稼いだ。同社は、2007年にダウチの報酬を85万米ドル(9.2%)増やしたと言われており、3人の最高経営幹部の報酬も6.7%から27%増額した。

IMFと世界中のIMF加盟組織は、スト中の労働者ならびにUAWとの連帯を表明している。マルチェロ・マレンタッキIMF書記長は次のように述べた。「労働者の努力と献身がなければ、同社は長年にわたって製品を作り、利益を上げることができなかっただろう。ところが今、同社は一方的に交渉を進めようとしている」

アメリカン・アクスルは、デトロイトを拠点とする自動車部品サプライヤーで、ゼネラル・モーターズが5つの米国工場を分離独立させた1994年に創設された。トラック・乗用車用の車軸、トランスミッション、サスペンションなど多くの部品を製造している。昨年、同社は3,700万米ドルの利益を上げた。

[2008年3月27日]