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FTAがチリに及ぼす影響

自由貿易協定に関するワークショップで、自由貿易が雇用や労働権に与える影響・効果を分析した。IMFはアルゼンチンとブラジルでも、この問題に関するワークショップを開いた。

チリ:IMFがチリの加盟組織とともに実施している労働組合強化プロジェクトに基づく一連のセミナーおよびワークショップの一環として、チリのIMF加盟組織の全国・地域指導者30人が、貿易協定がチリに及ぼす影響をめぐる討議に加わった。

この自由貿易協定ワークショップでは、自由貿易が雇用や労働権に与える影響・効果を分析した。これは域内のIMF加盟組織の間で進められている討議の一部であり、この問題に関するワークショップは以前にアルゼンチンとブラジルでも開催された。ワークショップでは、研究機関CENDA(代替発展国民研究センター)とブラジルの社会観測所が実施した研究の結果について議論し、IMFとチリの加盟組織も追加資料を発表した。

この研究は、チリ経済が貿易と資本移動に関して開放的である点を強調していた。つまり、この国は保護されていないということである。チリは多数の協定(約30本の自由貿易協定)を締結しているため、新たな市場アクセスを与えても状況はあまり変わらない。この研究は、チリに地域統合戦略がないことを強調している。

もっと正確に言えば、金属加工は過去10年間、経済開放の影響を最も大きく受けた部門の1つである。というのも、この部門は主としてラテンアメリカでの貿易と域内市場向けの生産に焦点を合わせていたからだ。チリがアメリカやアジア諸国と締結した自由貿易協定は、輸入と国内生産との不平等な競争をもたらし、労働力の外注を促進した。

下請契約が大幅に増えている。2006年には、仕事を下請けに出す金属企業の数が53.3%に増えたが、労働組合のデータによると、労働者の実に3分の2が下請業者に雇用されている。下請契約は外注の増加を招き、この臨時雇用化は安全衛生・労働条件の悪化につながっている。下請契約は労働者を分裂させる大きな原因でもある。

カーラ・コレッティIMF国際役員は、このワークショップは徹底的に討議する機会になったと述べ、次のように付け加えた。「国内・地域・世界レベルにおける金属労働者間の連帯の枠内で、他の国々、特に発展途上国から参加した金属労組との経験の交換に基づき、諸問題の詳細にわたる分析を促進し、労働者に情報を広めるとともに、チリのIMF加盟組織の間で討議を進め、労働者を動員してチリの戦略的開発に焦点を当てるために、いくつかの行動勧告が出された」

* 詳しくは貿易・雇用・開発に関するセクションを参照。この研究は数日以内にIMFウェブサイトで公表される。

[2009年8月3日――アニタ・ガードナー]