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ヴァーレのストが7カ月目に突入

USWはヴァーレを不誠実交渉で提訴し、全世界の関連組合が「今すぐ公正な協約」を要求している。

カナダ全米鉄鋼労組(USW)はヴァーレ・インコを不誠実交渉で提訴し、カナダの労働者3,500人による6カ月に及ぶストの終結を目指す真の誠実な交渉の実施を、同社が拒否していることに異議を申し立てた。

USW役員はトロントのオンタリオ労働委員会に提訴し、1月13日にサドベリーで行われたスト6カ月記念行事において集会を開き、デモ行進した。

カナダのサドベリーとポート・コルボーンで、USW組合員3,500人が2009年7月13日からストを実施している。これは、会社側が「労働者が労働条件の大幅削減と雇用不安の増大を受け入れた場合に限り、労働協約を更新する」と条件をつけてきたためである。ヴァーレは昨年132億米ドルの利益を上げたにもかかわらず、2層構造の年金制度の設立、ニッケル・ボーナスの減額、先任権の大幅削減を主張する一方で、代替労働者を雇って生産を続けている。8月1日には、ボイジーズ・ベイのUSW組合員もストに加わった。

「オンタリオ州の労使関係法は、使用者と組合に対し、労働協約を締結するためにあらゆる妥当な努力を払うことを義務づけている」とブライアン・シェルUSW顧問弁護士は述べた。「これは少なくとも、組合と会合を開いてすべての問題を詳細に調べ、許容できる打開策を見つけるためにともに努力しなければならないことを意味する」

「ヴァーレ・インコの行動は、同社が有意義な交渉に興味を持っていないことを示している」と、サドベリーのUSW第6500支部のジョン・フェラ会長は述べた。「同社は莫大な富を利用して、カナダの労働者と私たちの地域社会を屈服させようとしている」

IMFと国際化学エネルギー鉱山一般労連の加盟組織の援助もあって、過去数カ月間、このストに世界中から多大な支援が寄せられている。カナダとブラジルのヴァーレ労働者は世界中を回り、ヴァーレ工場や投資家会議、それにヴァーレ製品を購入する製鋼所や製錬所で、仲間の鉱山・金属労働者と経験を共有した。関連組合はヴァーレに対し、交渉の席に戻って「今こそ公正な協約」を締結するよう要求している。

「私たちの考えによれば、ヴァーレは世界中で他の労働協約を弱める先例を作るために、同社で最も強力な労働協約を破棄しようとしている。IMFと全世界の加盟組織およびパートナー組織は、そのような措置を受け入れず、今後も闘っていく」とユルキ・ライナIMF書記長は、この行動への連帯メッセージに書いた。

「ヴァーレがやり方を変えるまで、IMFは引き続き、世界中のIMF加盟組織を動員してヴァーレの事業・投資に異を唱える。そして企業や各国政府に、解決に至るまでヴァーレとの営業行為を中止するよう積極的に働きかけていく」とライナは付け加えた。

[2010年1月14日――クリスティン・ピーター]