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オーストリアで労働者が3%の賃上げを獲得

11月6日、3回目の交渉会議で17時間にわたる交渉を経て妥結に至り、金属産業と鉱業部門の労働者16万5,000人を対象とする協約が締結された。

オーストリアIMF加盟組織PRO-GEは、金属・鉱業部門の従業員・労働者約16万5,000人を対象に、新しい労働協約を締結した。従業員代表委員会の全国会議に加えて約400回のスタッフ会議を開き、労働者に情報を提供して実施可能な争議行為について議論し、使用者側に圧力を加えた結果、この成果が達成された。

この協約は労働者にとっての一連の改善を盛り込んでいる。主な内容は以下のとおりである。

●最低賃金・給与を2.5%引き上げる。
●45ユーロを最低賃上げ額として、実際に支給される賃金・給与を2.3%引き上げる(その結果、低賃金グループの賃金が最大3%上昇)。
●新たに取り決められた最低賃金総額は1,515.84ユーロに上る。

同労組によると、労働者は個々の企業レベルの業績に応じて、2011年3月に特別一時金も支給される。

新しい労働協約は2010年11月1日から実施され、更新期限は12カ月である。

「交渉が難航し、新しい協約を締結するために3回にわたって交渉しなければならず、最後の交渉は17時間に及んだ。その原因は、使用者側が非妥協的な態度を示し、組合の交渉チームが時短要求の撤回に同意しない限り、2回目の交渉で提示されたわずかな額(2%の賃上げ)を引き上げようとしなかったことだ」とPRO-GEは声明で述べた。

[2010年11月15日――バルター・ビッテンコート]