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第68号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2017年6月30日)

グラスベルグでストが3カ月に及び、労働者4,220人が解雇

2017-06-22

ストライキを継続するフリーポートの労働者

 インダストリオールは、この悪化の一途を辿る争議に介入するためにインドネシアへのハイレベル・ミッションを計画している。

 PTフリーポート・インドネシアとの間で進行中の争議の結果、スト実施を理由にこれまでに労働者4,220人が解雇されている。労働者たちは、会社からスト参加によって「自発的に辞職」したとみなされて解雇された。

 この鉱山のインダストリオール・グローバルユニオン加盟組織、化学・エネルギー・鉱山労組(CEMWU SPSI PTFI)は、7月30日まで2回目のスト延長を発表した。会社側が労働者の分断を試みているにもかかわらず、労働側はストを続けている。

 組合はストに対する支援を確立しようと懸命に努力しており、7月10日にインドネシアのすべての労働組合総連合とともに記者会見を開き、スト参加者へのインドネシア労働運動の支援を確認することにしている。

 組合はパプア州下院で同州政府の支持を得た。パプア州知事はフリーポートにスト参加者の復職を公式に要求し、地方政府は調停会合の招集によって局面を打開しようとしている。フリーポートは2回の会合要請に応じず、6月20日(火)に開かれた会合に出席しなかった。3回目の招待状が送付される予定である。

 インダストリオールは8月初めにインドネシアへのハイレベル・ミッションを計画しており、鉱業・素材金属部門の加盟組織から成る連帯代表団が同行する。代表団はインドネシア政府代表、地域政府、フリーポート、組合および地域グループと会談し、この破壊的な紛争の解決策を見いだそうと努める。

 このミッションは、PTスメルティングで発生している関連する争議にも焦点を合わせる。同社はフリーポートが一部所有する川下事業で、これまでに300人を超える労働者が解雇された。

 インダストリオールはレイバースタートとキャンペーンを実施しているところで、インドネシア政府に対し、合法的なストの実施を理由に労働者を解雇しているフリーポートに対して強い態度を取るよう要求している。インドネシアは中核的ILO条約を批准しており、フリーポートの行動はインドネシアの労働基準に違反している。

 インダストリオールは6月にジュネーブで開かれたILO総会で、インドネシア政府の代表と会談した。ケマル・ウズカン書記次長はILO総会で次のように発言した。
 「私たちはインドネシア政府に対し、グラスベルグ鉱山で介入し、4,000人を超える労働者の不当解雇に起因する地域社会の社会的災害を防止するよう訴えている」
 「インドネシア政府が介入し、労働者の基本的権利を守るとともに、PTフリーポート・インドネシアの非人間的・非妥協的な姿勢の結果として勃発する恐れのある暴力事件を防止しなければならない」

 インダストリオールの見方では、同社はこの争議を、同社事業の利権の51%を要求している政府との交渉戦術として利用している。同社は組合つぶしと臨時労働者の雇用も画策している。生産量が増えれば、フリーポートは解雇された労働者の代わりに契約労働者を雇うと予想される。

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