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第80号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2018年6月30日)

サウスカロライナのボーイング整備士、IAM加入を票決

2018-06-04

サウスカロライナ州のボーイング社整備士が全米機械工・航空宇宙労組(IAM)への加入を票決した
米南部は反組織的な地域として知られ、その中でもサウスカロライナ州は民間部門での組織率が全米で最も低い

 サウスカロライナ州チャールストンのボーイング工場で働くフライトライン整備士のグループは、進行中の組織化活動において大きく前進し、インダストリオール・グローバルユニオン傘下の全米機械工・航空宇宙労組(IAM)加入を票決した。

 工場で製造されたドリームライナー787が出発準備を整えられるようにしているフライトライン整備士の交渉単位は、機械工労組への加入を票決した。この176人の労働者はサウスカロライナ工場で働く7,000人の一部を代表しており、この勝利は現場で労働組合の結成を目指す長年にわたる闘いの重要な足がかりとなる。

 全国労働関係委員会の規則によると、労働者の中のグループ(「マイクロユニット」)は労働条件が一定の基準を満たしていれば労働協約を取り決めることができる。IAMは、このマイクロユニットで先例を作り、他の労働者たちにも組合加入を促したいと考えている。

 IAMは全米24カ所で3万5,000人のボーイング労働者を代表しているが、会社側はこれまでサウスカロライナで組合結成の取り組みを阻止することに成功している。米国南部は反組合的なことで有名であり、サウスカロライナ州は民間部門の組合組織率が全米で最も低い。この工場で労働組合を結成しようとする過去の試みは失敗に終わり、2015年には現米国国連大使のニッキ・ヘイリー州知事が反組合キャンペーンを主導した。

 ボーイングは現在の組織化活動にも対抗しており、組合つぶし屋を雇ったり、労働者に反組合的な会合への出席を強制したりしている。同社は土壇場で投票に法的異議を申し立て、投票箱を押収させようとした。結果が発表されると、会社側は失望を表明し、この投票を違法と宣言させるために努力すると断言した。

 現場で組織化活動を主導したIAMのマイク・エバンスは次のように述べた。
 「この選挙の争点は賃金だけではなかった。男女労働者は職場における尊厳と調和を求めていた。そして、今回の投票によって目標達成に近づいた。ボーイングがやるべきことをやり、献身的な飛行準備技術者との誠実な交渉に応じるよう願っている」

 ゲオルク・ロイテルト・インダストリオール航空宇宙担当部長は述べた。
 「南部では、使用者と政府、議員が共謀して、組合にとって非常に厳しい環境を生み出している。ボーイングは労働者の組合加入を阻止しようと手を尽くしたが、労働者は職場における尊厳と尊重のために立ち上がることを選んだ。これは大きな功績であり、さらに多くの労働者があとに続くことを願っている。私たちはIAMを祝福する」
 「ボーイングが成熟した企業になり、組合と生産的な関係を確立すべき時期だ」

 IAMはボーイング、ロッキード・マーチン、ゼネラル・エレクトリック、ユナイテッド航空、ハーレー・ダビッドソンをはじめとする企業で60万人の組合員を代表している。

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