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第84号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2018年10月31日)

テナリス・チューボカリベの労働者が権利侵害に抗議

2018-10-25

労働者は今後も毎週金曜日に行動を起こし、チューボカリベが組合の要求をめぐる交渉を拒否していることに抗議する。

 コロンビアのテナリス・チューボカリベ労働者が一連の平和デモを実施し、会社側による労働者の基本的権利の侵害と組合指導者の解雇・制裁に抗議している。

 多国籍鉄鋼会社テナリス所有のチューボカリベが組合側の要求をめぐる交渉を拒否しているため、労働組合Sintratucar、SinaltrametalおよびSinaltratenarisは10月19日にデモを実施、今後も毎週金曜日に行動を起こす予定である。

 労働者は2017年と2018年の賃上げ見送り、結社の自由の権利の侵害、組合幹部に対する脅迫にも抗議している。さらに、解雇された組合員を復職させること、会社側が組合保護の取り消し要求を撤回することも要求している。

 そのうえ、同社の人事部長と労使関係管理者は工場の生産現場で非組合労働者と会談した際、労働者に誤った情報を与えて事実を歪めた。2人は労働者に、会社が賃金を引き上げなかったのは労働組合が賃上げを求めていないからだと話し、その結果、組合員は匿名による殺害の脅迫を受けた。

 労働者は抗議行動を実施するだけでなく、他の紛争解決方法も模索している。労働側は、国際労働機関(ILO)に付託された紛争の処理のための特別委員会とコロンビアの労働省に陳情し、さらにILOと経済協力開発機構(OECD)に提訴した。

 テナリスが労働者に対してそのように横柄で投げやりな態度を取っている国はコロンビアだけではなく、他国の組合も同様の問題に直面している。例えばグアテマラでは、インダストリオール・グローバルユニオンは多国籍鉄鋼メーカーのテルニウムをOECDに提訴した。同社もテナリス同様にテチント・グループ傘下であり、グアテマラで労働組合を承認して交渉することを拒否した。

 インダストリオールは先ごろテナリスのクライアント企業数社に、コロンビアにおける同社の組合弾圧について知らせた。その中にはENIとエクイノールが含まれており、両社ともインダストリオールとグローバル枠組み協定を締結している。

 インダストリオールはテナリス・テルニウム労働者世界協議会と協力しながら、いくつかの国々で同社が労働者の権利を侵害していることに抗議する世界規模の継続的キャンペーンを構築するとともに、両社とその持株会社テチントに世界協議会を承認させ、インダストリオールとの対話を確立させようとしている。11月26~27日にメキシコで国際会議を開催する。

 「インダストリオールと世界協議会は、現在のキャンペーンを成功させ、テナリスおよびテルニウムとの強力で成熟した対話を確立するために、戦略を考案することにしている。その目的は争議を防止・解決し、世界中のテナリスおよびテルニウム労働者のために尊厳ある労働条件を整えることだ」とヴァルター・サンチェス・インダストリオール書記長は述べた。

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