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第105号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2020年5月31日)

インドのボカロ鉄鋼工場で死者1人、負傷者7人

2020-05-26

ボカロ鉄鋼工場で2週間に4回の事故が発生し、インドの主要公共部門鉄鋼メーカー、スチール・オーソリティー・オブ・インディア(SAIL)のずさんな安全対策が明るみに出た

5月6日、運輸部門で働く機関車運転手が、激しい嵐で壊れた2万5,000kVの電線に接触。運転手は高電圧ショックで深部熱傷を負い、5月16日に病院で亡くなった。

わずか数日後の5月11日には、変圧器の設置中に窒素ガスが漏れ、総括管理者と2人の労働者が意識不明に陥った。窒素ガスは設置前に開放環境下で放出されているはずだった。組合筋によると、この総括管理者は怠慢で、過去にも事故に巻き込まれたことがある。負傷者たちは病院に急送され、現在は完全に回復している。

5月16日にはシバ・エレクトリカルの契約労働者2人が、電流の通じている電線を扱っていた際に火災で火傷を負った。安全手順によると、電気接続を切断しておかなければならなかった。2人の犠牲者は直ちに病院に運ばれた。

翌日にも、ボカロ鉄鋼工場内にあるSAIL子会社、フェロスクラップ・ニガム・リミテッドで火災が発生。契約労働者2人が自動車クレーンのディーゼルタンクを溶接中に火傷を負った。報告によると、2人は30%の火傷を負ったが、危険な状態からは脱したという。

インダストリオール執行委員のサンジャイ・バダブカールSMEFI書記長は言う。

「重要な場所で未熟な契約労働者を使うことが、鉄鋼業の事故を招いている。鉄鋼省とSAILに対し、もっと多くの常用労働者を採用し、安全訓練を拡充し、さらなる事故を避けるために安全対策を強化するよう求める

マティアス・ハートウィッチ・インダストリオール機械エンジニアリング・素材金属担当部長は言う。

「このような事故はあらずもがなのもので、これは適切な安全手順に従うかどうかの問題だ。SAIL経営陣はこれらの事故から学び、不安定雇用をなくし、安全計画の立案・実施に労働組合代表を関与させなければならない安全に関して妥協してはならない」       

 

 

 

 

 

 

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