戦略的な組織化手段としての安全衛生
2022-11-17
【JCM記事要約】
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2022年11月17日:東南アジアの組合は先月会合を開催、労働者を組織化して強力な組合を構築し、危険な労働環境から労働者を守る戦略として労働安全衛生を利用する方法をめぐり議論した。
10月26日の部門横断的なオンライン会合の参加者は、インドネシアの化学・エネルギー・鉱山労働者が、採掘現場で100人を超える労働者が死亡したあと、労働安全衛生を利用して労働者を組織化した経緯を聞いた。
CEMWUは各州のオルグ向けに、安全衛生に関する教材や訓練を立案している。例えば、労働協約への労働安全衛生原則の包含や、使用者との関連する社会的対話の実施などである。
フィリピン金属労働者同盟(MWP)のジュリアス・カランダン書記長が、労働安全衛生は重要な組織化戦略だと強調し、フィリピンのエレクトロニクス工場が妊娠した女性労働者に夜勤を強制したとき、労働者が憤慨し、それに対応して同労組に加入したと付け加えた。
参加者は、ILO労働安全衛生条約(第176号条約、第155号条約、第187号条約など)の批准、実施および監視について議論した。これらの条約はILOの世界的な勝利の重要部分であり、安全衛生を職場の基本原則と宣言している。
「インダストリオールは労働安全衛生に関して権利に基づいたアプローチを採用している。すべての労働者に知る権利、参加する権利、拒絶する権利があり、それについて交渉することはできない。使用者が労働安全衛生分野への労働組合の参加を拒否する場合は、労働者の命を救うために主導権を取り戻すことが組合の任務だ」とグレン・ムプファン・インダストリオール鉱業・労働安全衛生担当部長は述べた。
危険で不健康な職場慣行は男女両方に影響を及ぼすが、女性労働者は社会で生殖の役割を担っているため、より大きなリスクにさらされる。
「ジェンダーに対応した労働安全衛生方針が必要だ。企業と組合は女性労働者のために共同労働安全衛生リスク評価を実施すべきであり、女性に労働安全衛生委員会に加わる機会を与えるべきだ」とフィリピン労働・関連社会サービス総連合(CLASS)のアニー・アドビエント書記長は述べた。
インダストリオールの安全衛生活動家マニュアル「Saving ourselves」は、組合の安全衛生活動家、特に活動を始めたばかりの人たちのための資料である。このマニュアルは、労働者がより安全でより健康的な職場を求めて闘う際に理解しておく必要がある、基本的な構造やプログラムの概観を提供する。
この会合にはカンボジア、インドネシア、日本、マレーシア、モンゴル、ミャンマー、フィリピンから65人の労働組合員が出席し、部門横断的な地域労働安全衛生プラットフォームの構築に合意した。
写真:E. Tuyay / ILO
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