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第155号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2023年2月1日)

インダストリオール、ジェンダー平等タスクフォースを設置

2022-11-19

【JCM記事要約】

  • 10月26~27日、インダストリオール・女性委員会がオンラインで開催された。委員会では、将来の賃金平等ツールキットの発表や、ジェンダー変革的な人権デュー・ディリジェンス(HRDD)に関する議論等が行われたが、最重要点はジェンダー平等タスクフォースについてであり、今回の委員会にて12人のメンバーが確認された。
  • また委員会ではインダストリオール本部より、ジェンダー平等を促進するインダストリオール2023年アクション・プランが発表された。同プランでは、ILO第190号条約の批准・実施を求めるキャンペーンやHRDDと公正な移行に関する議論や活動を推進する。参加した加盟組織は、若い女性向けの指導教育プログラムの必要性を訴えた。

 

インダストリオールと加盟組織は10月26-27日にオンラインで女性委員会を開いた。会合の最重要点は、インダストリオール・ジェンダー平等タスクフォースの構成の承認だった。ジェンダー・タスクフォースのメンバー12人の確認により、新しいインダストリオール機関の設置が完了する。その最初の任務は、産業と労働組合におけるGBVH、性差別および女性蔑視の根絶を目指す方針の策定である。

アトレ・ホイエ・インダストリオール書記長が委員会メンバーを前に次のように述べた。

「インダストリオールがジェンダーに対応した行動・方針を策定するよう確保することが重要であるため、女性委員会での議論はデュー・ディリジェンスと公正な移行を優先している。女性は常に災難の影響を最も大きく受ける。私たちはウクライナの戦争を強く非難し、再建を支援する解決案を見つけたいと考えている」

クリスティン・オリビエ・インダストリオール書記次長が述べた。

「ウクライナの戦争が続いており、私たちの闘いを加速させている。インフレが高進し、女性がほとんど保護されていない。私たちは成果を上げ、女性が安全に話せる場所を持てるようにするために前進し続けており、それに関して自賛しなければならない」

ジェンダー専門家のジェーン・ピリンジャーが、インダストリオールの将来の賃金平等ツールキットを発表した。この資源は、賃金平等が重要な労働組合・職場問題である理由、団体交渉への賃金平等の導入、インフォーマル部門の労働者保護に焦点を当てている。

ビジネスと人権専門家のリズ・ウムラスが、ジェンダー変革的な人権デュー・ディリジェンス(HRDD)について委員に話し、デュー・ディリジェンスの必要性を強調した。しかし、既存の手段はジェンダーに配慮したアプローチの開発に十分役立っていない。労働組合には、サプライチェーンでジェンダー平等を促進するために果たすべき重要な役割がある。投資家はジェンダー平等への関心を強めている。

パネルディスカッションでは、3つの部門と、ジェンダー主流化に関する各部門の活動に焦点を当てた。フランスFOメタル、カナダUSWおよびインダストリオール南アジア地域事務所から参加した講演者が、女性がICT電子の技術・工学STEM職に就くよう奨励する方法、GBVHとの闘いとブランドのサプライヤー向けのセクシャル・ハラスメントに関する行動規範の策定を促進するうえでH&MとのGFAがもたらした有益な結果、鉱業部門などの労働組合が公正な移行に関する議論にジェンダー平等を統合する方法を強調した。

鉱業、衣料、繊維、ICT電子部門のインダストリオール担当部長が、差別とジェンダー賃金格差、GBVH、職務分離、組合機構・指導部における代表不足など、女性の課題について議論した。担当部長たちは、女性を保護・育成するために確立されている戦略も発表した。例えば、衣料部門の女性労働者の生活賃金を設定する産業別交渉、この部門で何千もの女性の安全を確保しているバングラデシュ協定のような協定の取り決め、部門別女性機構の設立、加盟組織がOHSへのジェンダー対応を策定するための手段の開発である。

ジェンダー平等を促進するインダストリオール2023年アクション・プランが発表された。ILO第190号条約の批准・実施を求めるキャンペーンを続ける。全員がこれらのキャンペーンの結果を注意深く監視する。HRDDと公正な移行に関するインダストリオール行動におけるジェンダー主流化をめぐって、さらなる議論や活動を組織していく。加盟組織は、すべての部門で女性を育成するために、若い女性向けの指導教育プログラムの必要性を主張した。書記局は、このニーズに対応するプロジェクトの構築に取り組んでいる。

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