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第159号インダストリオール・ウエブサイトニュース(2023年9月22日)

韓国金属労組、反組合的な政府に抵抗

2023-06-12

【JCM記事要約】

  • 韓国政府による組合への弾圧を非難すべく、韓国金属労組(KMWU)の組合員5万人がストに参加した。1月以降、集会参加者を逮捕するなど労働争議への暴力的介入をしており、労働者の民主的権利を抑圧しようとしている。さらに政府の労働法改革により、ストライキ行動が犯罪化され、不安定雇用が可能になっている。
  • インダストリオール・ケマル書記次長は、組合活動は労働者の権利であると主張したうえで、韓国政府に対し、労働組合幹部・組合員の犯罪者扱いをやめ、安定した環境を確保して労働者が基本的権利を享受できるようにすることを要請する、とした。

2023年6月12日:5月31日、韓国金属労組(KMWU)の組合員5万人以上がストに入り、政府に組合弾圧の中止とユン・ソンニョル大統領の退任を求めた。


1月以降、韓国政府は労働組合にする本格的な攻撃を開始しており、労働争議への警察の暴力的介入が増えている。警察は集会を強制的に解散させて参加者を逮捕し、デモを行う民主的権利を押さえつけようとしている。

KMWUとそのナショナルセンター韓国民主労総(KCTU)は、ムン・ジェイン前韓国大統領によるILO第87号条約および第98号条約批准後の労働法改革の妨害に抗議している。両組合は、ストライキ行動の犯罪化に関する条項と不安定雇用を可能にしている条項の修正を要求している。

労働省安養事務所が5月26日にいくつかの工場を訪れ、もしストを決行すれば刑事責任を問われると労働組合員を脅したにもかかわらず、5月31日、KMWUは12の都市と行政区でデモを実施した。

ソウルでは、KMWU組合員が警察庁前でデモをしたあと光化門まで行進し、龍山区とソウル労働事務所から建設労働者が行進する中、部門横断的なKCTU全国闘争に加わった。ソウルでは約1万3500人の労働組合員が、「労働法の逆行的改訂と組合弾圧を打破! 打倒ユン・ソンニョル政権!」というスローガンを叫んだ。

警告ストと連帯して、世界中のインダストリオール・グローバルユニオン加盟組織が連帯行動を起こした。5月30日、インダストリオール、マレーシアのBWI加盟組織およびNGOから成るマレーシア労働法改革連合(LLRC)が、クアラルンプールの韓国大使館に抗議文を提出し、韓国政府に組合攻撃の即時中止を要求した。

カンボジア労働者運動協同組合(CUMW)のパブ・シナ会長は、連帯書簡で次のように述べている。

「CUMWは、政府による組合への不当な介入、組合に対する国家の強制力の乱用(警察・検察の利用、国家安全保障の発動による組合攻撃)、組合ならびに国家からの組合の独立を損なうための逆行的な法改正の推進を、最も強い言葉で非難します」

UAWの連帯書簡は、デンソー所有のKWB工場が暴力的な強制捜査を受け、ユン・チャンヒョクKMWU委員長、ソン・ドクホンKMWU自動車担当副会長、KMWU蔚山支部長を含む大勢の労働組合員が、尋問のために警察に呼び出されたことに触れていた。

ケマル・ウズカン・インダストリオール書記次長はこう述べた。

「組合活動は権利であって犯罪ではない。韓国政府に対し、労働組合幹部・組合員の犯罪者扱いをやめ、安定した環境を確保して労働者が基本的権利を享受できるようにすることを要請する。私たちは権利を求める正当な闘いにおいて韓国の同僚と連帯する」

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