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第160号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2023年9月22日)

東南アジアで組織力を強化

2023-09-19

2023年9月19日:タイのバンコクに20人のオルグが集まり、3カ年オルグ開発プログラム(ODP)を修了した。この合同訓練はインダストリオールとIGメタルが考案したもので、戦略的組織化と方法、キャンペーンに重点を置いている。目的は、組織化戦略、戦略計画、キャンペーンを展開するための技能と知識をオルグに提供することである。


このプログラムは、地域におけるより強力な組合の構築とグローバル・サプライチェーン組織化の必要性に対応して開発された。ODP参加者は3年間、組合の組織力強化を援助するために、戦略的な組織化キャンペーン、潜在的活動家・組合員との接触、組合つぶし、オンライン組織化ツール、強力な基盤の構築など、さまざまな側面に関する訓練を受けてきた。

「私は20年間オルグとして活動してきたが、ODPは各段階ならびに組合資源の精査や戦略計画、分析を行うことを思い出させてくれた」とタイCILTのパイトゥーン・バンロンは述べた。

このプログラムは2021年に始まり、多国籍企業とサプライチェーンに焦点を当てて、労働組合はどうすれば権力資源アプローチの調査によってそれらに対処できるか確認しようと努めた。参加者は1年目終了後、獲得した知識に基づいて組織化ターゲットへの取り組みを開始するよう求められた。

このプロジェクトでは、個々の戦略的組織化キャンペーンと進展を監視・評価した。多くの参加者が標的企業で組合結成に成功した。

「ODPに参加できたことに大変感謝している。効果的な組織化キャンペーンの実施方法や、安定した強力な組合に必要とされるすべての要素を学んだ」とフィリピンPIGLASのエルビラ・カストロ・パネスが述べた。

多くの参加者が、組合が何のために闘っているかを説明するよりも、労働者の話を聞くほうが効果的かもしれないことを学んだと語った。大勢のオルグが、組合の力の源泉が組合員であることを理解し、初めて本質的な指導者の確認に着手した。

「個人間のコミュニケーションから構造的管理まで、プログラムで紹介されたさまざまなミクロ戦略とマクロ戦略は実に具体的かつ包括的だった。このプログラムはオルグの技能開発を促進するうえで明らかに最適だ」とJCMの高木浩光が述べた。

FESタイの共同出資による最終ワークショップは8月21-25日に開催された。このワークショップでは、戦略的組織化についてさらに詳しい技術・知識を提供し、人権デュー・ディリジェンスに関するセッションもあった。参加者は、ODPを通じて得た戦略的思考や各種の技能・知識が、組合員の労働条件改善を達成するのに役立ったことを強調した。

「ODPがなければ組合を結成できない。ODPがあるから、私たちは今、より多くの力を得て要求を勝ち取る方法を知っている」とインドネシアFARKESのシーファ・ヌラル・アズミが述べた。

 

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