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第161号インダストリオール・ウェブサイトニュース

UAW、最終期限が近づくなかスト拡大を表明

2023-09-21

【JCM記事要約】

  • 現在、UAWはアメリカの大手自動車会社であるビッグスリー(GM、フォード、ステランティス)に対し、適正な生活水準、インフレに見合った賃金や二重賃金制度の廃止などを求めてストライキを実施している。
  • ストライキが1週間を迎えようとする中、ショーン・フェインUAW会長は、交渉に進展が無ければ現在の3工場に加えて多くの工場がストに加わる、と強調した。
  • インダストリオールのアトレ書記長は、公正な生活水準と利益に見合った賃上げを求めるUAWの闘いを断固支持する。ビッグスリーが組合と協力し、誠意を持って交渉するときが来た、と述べた。

2023年9月21日:インダストリオール加盟組織の全米自動車労組(UAW)はスト6日目に入っており、ショーン・フェインUAW会長は厳しい警告を発した――フォード、ゼネラル・モーターズまたはステランティス(総称してビッグスリー)が9月22日金曜日までに公正な協約に向けて大きく前進しなければ、ストライキを拡大する。


ショーン・フェインは、金曜日の正午までに交渉に大きな進展がなければ、現在の3工場に加えてさらに多くの工場がストに加わると強調した。

「会社側がダラダラ長引かせている間、いつまでもイライラしながら待ち続けるつもりはなく、時間を無駄にするようなことはしない。これまで私はあらゆる段階でビッグスリーに明確に意思を伝えており、今回もそうするつもりだ。金曜日の正午までに本格的な進展がなければ、さらに多くの支部に立ち上がってストに加わるよう呼びかける。その時点で、最初の組合員たちがストに入ってから1週間を超え、組合員を正当に扱う合意に至る交渉でビッグスリーが前進を遂げない状況も1週間を超えることになる」とフェインは述べた。

バーニー・サンダーズ上院議員は9月15日、デトロイトで労働者を前に演説し、全国の労働者に進行中のストとの連帯を促した。同議員は、予測によれば今年300億ドルを超える利益を上げそうなビッグスリーを激しく批判した。

「拝金主義と決別し、しかるべき尊重と尊厳を持って従業員を取り扱うときだ。膝を突き合わせて公正な契約を取り決めるときが来た。自動車産業の現状は、この国の経済全体の状況と同じだ。拝金主義が最優先され、労働者階級の側が苦痛を被っており、人々はそれにうんざりしている」とサンダーズ上院議員は述べた。

ビッグスリーのUAW組合員を超えて行動が広がっている。全国に広がるサプライチェーンの自動車労働者もストに加わっている。例えばアラバマでは、メルセデス向けに部品を製造するZF労働者が会社側の最新の契約案を拒絶し、あくまでもより有利な条件を求めている。一方、ミシガンのブルークロス・ブルーシールドでは1000人を超える従業員がストに入り、業務外注や賃金格差、不当労働行為など、さまざまな懸念に対処する新しい契約を求めている。

より多くの労働者が、スタンドアップ・ストライキ参加の要求を待っている。これは新しい手法であり、すべての工場で同時にストを行うのではなく、選ばれた支部に立ち上がってストを行うよう求めている。自動車メーカー各社が今後、交渉を進めて誠実に交渉しなかった場合は、さらに多くの支部にスト参加を呼びかける。UAWは、適正な生活水準、インフレに見合った賃金、尊厳のある退職、労働者保護を要求しており、工場閉鎖と闘っている。

UAWの重要な要求には、自動車産業の二重賃金制度の廃止も含まれている。現在、2次労働者は1次労働者と比較して時給が大幅に低く、給付も少なく、これは組合員の分裂を招いている。この制度の結果、2次従業員が最高賃金に到達するのにも時間がかかっている。UAWは、組合員の間で賃金平等と団結を促進するために、この労働階層の廃止がビッグスリー自動車メーカーとの交渉の最優先課題だと主張している。

「インダストリオールは、公正な生活水準と、各社がここ数年蓄積している記録破りの利益に見合った賃上げを求めるUAWの闘いを断固支持する。フォードとゼネラル・モーターズ、ステランティスが積極的に組合と協力し、誠意を持って交渉するときが来た。不当な二重賃金制度の影響を受けている者を含めて、労働者は、これら各社の繁栄に有益な役割を果たしており、その正当な取り分を受け取るというだけのことだ」とアトレ・ホイエ・インダストリオール書記長は述べた。

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