国内レベルで勝つためにグローバル化
2025-06-16
アメリカのインダストリオール加盟組織IUE-CWAは、ゼネラル・エレクトリック(GE)の大規模な再編を経てGEエアロスペースが分社化されたあと、同社との全国賃金交渉を開始している。GEエアロスペースがグローバル事業とサプライチェーンを拡大する中で、同労組は、国境を越えた企業戦略に対抗して全世界で労働者の利益を守るために国際連帯の構築が必要であることを認識し、交渉開会式にインダストリオールを招いた。
GEエアロスペースは業界大手で、20カ国以上に約5万3000人の労働者がおり、うち2万8000人がアメリカで働いている。同社は、とりわけフランス系航空宇宙サプライヤーのサフラン(インダストリオールのGFAパートナー)との合弁事業で、重要なエンジンメーカーとして特に知られている。
カール・ケネブリューIUE国際会長は言う。
「同社は世界的な供給ネットワークを利用して、ある工場から別の工場、しばしば労働組合のない施設に仕事を移しており、適切な協議を行わず、労働者への社会的影響を考慮していない」
これが1つの理由で、IUE-CWAは他の組合に接触して国際関係を強化している。
マッテオ・コロンビIUE上級戦略研究員は言う。
「同社がグローバル化するなら、私たちもグローバル化する。私たちは情報の共有によって、米国のみならず世界中の他のすべての場所でもネットワークを作り、労働者の権利と適正な賃金・労働条件を擁護するのに適した立場にある」
IUE交渉チームはアメリカで2000人以上の労働者を代表しており、従来と同じ条件を求めて闘い続けている。すなわち、雇用の保護、新規投資の確保、適切な安全衛生、組合員による適正賃金の稼得の保証、手ごろな価格の良質な医療、信頼できる妥当な年金制度の提供である。
ジェリー・カーニーIUE交渉責任者は言う。
「GEエアロスペースは高収益企業で、労働者は尊厳ある扱いを受けるに値する。そして、それには信頼できる将来の見通しを確保する新製品が含まれる」
インダストリオールの中核活動の1つは、企業別ネットワークを構築・支援し、GEも含めて世界中の労働組合員をまとめることである。
ゲオルク・ロイテルト・インダストリオール航空宇宙担当部長は言う。
「私たちは、もちろんグローバルなGEネットワークを新しい会社組織に適応させ、航空宇宙労働者が今後さらに緊密に一致協力していくようにする。2025年後半に初会合が計画されている」
ローラ・ハーガンIUE-CWA国際書記は言う。
「大手多国籍企業との全国交渉の開会式にインダストリオールを招くという私たちの取り組みは革新的であり、単なる象徴的な行為ではない。これは明確なメッセージを伝えている――国境さえ越えて競争の論理から抜け出し、万人の利益のために連帯を強化しなければならない」
« 前のニュース