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インダストリオール・ウェブサイトニュース第16号(2013年10月16日~10月31日)

日産労働者の団結権を否認

2013-10-23

 10時間勤務、年金廃止、低賃金、強制的な夜間・週末労働。さらに、労働者が組合結成の希望を表明すると、工場閉鎖や賃下げに関する無言の脅迫が加えられる。これが米国ミシシッピ州カントンの日産工場労働者の現実だ。

 国際労働法研究者のランス・コンパとミシシッピNAACP(全米黒人地位向上協会)の報告書は、日産が組織化と団体交渉を希望する労働者の国際人権基準を侵害している実態を説明している。工場の労働者は経営側が開いた円卓会議への出席を命じられ、講義やビデオを通して、アメリカで組合を結成すれば工場が閉鎖されるとはっきり伝えられる。世界中の他の日産工場ではそんなことが行われていないと労働者が指摘すると、「アメリカでは組合イコール工場閉鎖だ」という答えが返ってくる。

 ミシシッピ州カントンの日産工場で働く専門技術者のシェイラ・ウィルソンは、脅迫には賃下げも含まれていると言う。

「私たちは労働者として、経営側による威嚇のない公正な労働組合選挙を要求している」

「日産は、国際労働機関(ILO)中核的労働基準や国連人権原則などの国際文書に正式に記された労働者の待遇に関する基準に従っていない。また、国連グローバル・コンパクトへの加入を通して国際基準を尊重するという日産自身の公約も破っている」とランス・コンパは言う。「ミシシッピ州カントンの大規模な日産工場の内部における待遇に関する労働者の話を聞けば、日産が国際的に認知された組合結成権を組織ぐるみで侵害していることが分かる」

 シェイラは週610時間勤務について語る。臨時雇用の場合、労働時間は週7日、112時間だ。そして勤務終了の1時間前まで、超過労働を命じられる可能性がある。この負担の重い長時間勤務は家庭生活に大きな影響を及ぼす。労働者は仕事と家庭の両立に苦労し、離婚率が急上昇している。

「そのバランスをうまく取ることができない」とシェイラは続ける。「そして先週、協議もなく、夜間と週末にも働かなければならないと告げられた。これは子どもに大きな影響を与え、健康面でも数々の問題がある。安全な働き方ではない」

 カッサンドラ・ウェルチリンは、「日産で全社員の公正な待遇を求めるミシシッピ州組織」の委員会に加わっている。この組織は2年前、日産がカントンの地域社会に及ぼす影響に対応するために設立された。

「日産が10年少し前にカントンに進出してきたときは、労働者を適正に扱うだろうという期待が高かった。そして、私たちは今もそれを期待している」とカッサンドラは言う。「私たちはミシシッピ州の市民権闘争を通じて、人々の権利が侵害されたときに黙って傍観していてはならないということを学んだ。ミシシッピの労働者は、基本的な人権であり国際的権利である団結権を与えられていない」

 カントンの日産工場は1シフト当たり300台を生産しており、13交代8時間勤務だ。それにもかかわらず、先ごろ労働者の年金が廃止された。シェイラ・ウィルソンは時給23ドルで、前回の賃上げは6年前の50セント増額である。臨時労働者の賃金はさらに少なく、時給12.5ドルで医療給付はない。労働災害が増加しており、労働者は負傷すれば解雇され、より賃金の安い臨時労働者に取って代わられている。

シェイラ・ウィルソンは言う。

「私たちは日産に対し、威嚇や国際労働法の侵害なしで自由な労働組合選挙を許可するよう求めている。引き続きこのメッセージを世界中に広げていく。日産には、私たちを尊重し、労働者としての権利を尊重してほしい」

インダストリオール・グローバルユニオンは、ミシシッピ州カントンの日産工場で苦境に置かれた労働者を支援する。

「私たちの役割は、すべての人が自由に労働組合に加入する権利を持てるようにすることだ。私たちは日産労働者を援助し、団結権や団体交渉権など国際的に認知された労働権に対する要求を全面的に支持する」とユルキ・ライナ書記長は述べている。

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