新着情報(機関会議報告-定期大会)

第50回定期大会(2011年9月6日)

2011年09月06日

2012年度活動方針を審議・決定

第50回を記念して特別講演も行う

金属労協(IMF-JC)は、2011年9月6日(火)午前10時から神奈川・みなとみらいのパンパシフィック横浜ベイホテル東急で第50回定期大会を開催した。司会の滑川事務局次長の開会の辞の後、資格審査委員の選出を確認したあと、鈴木彰徳資格審査委員長から、午前10時現在の出席者数について、構成5産別から代議員264名(内委任状11名)、役員23名、傍聴20名が出席していることが報告され、大会成立要件である代議員定数276名の3分の2以上である184名を超えており、大会が成立していることが宣言された。最終的には出席代議員数は274名(内委任状11名)となった。

この後、議長団選出に移り、斉藤千秋代議員(電機連合)と窪田直樹代議員全電線)の両人が大会議長団に選出された。

前半を担当する斉藤千秋大会議長が冒頭挨拶した後、議事運営委員と書記について確認した。

議長団を務める斉藤千秋代議員(電機連合・左)と窪田直樹代議員(全電線)

1.議長、来賓挨拶

西原浩一郎金属労協議長挨拶

最初に、金属労協を代表して西原浩一郎議長が挨拶に立ち、①東日本大震災において犠牲になった全ての人に哀悼の意を捧げると共に、被災したIMF-JCの仲間・ご家族の皆様へのお見舞いを述べた。その上で東日本大震災で明確になった日本のものづくり産業の強さを糧として、国内ものづくり基盤の維持・強化に向けて努力することを述べた。また、大震災におけるIMFの仲間からの激励・メッセージと多額な義援金が寄せられたことに感謝を表明した。今後の活動については、①3GUFの組織統合と②金属労働運動と組織運営のあり方などについて所見を述べた。(詳細

古賀伸明連合会長挨拶

来賓挨拶に移り、国内からは連合本部の古賀伸明会長が挨拶に立ち、日頃の連合運動への金属労協の支えの活動に感謝すると共に、昨年秋の中央委員会でめざすべき社会像として確認した「働くことを軸とする安心社会」を中心に所管を述べ、金属労協の連合運動への一層の強力・支援を求めた。(詳細

松崎寛IMF本部造船・事務技術職担当部長挨拶

続いて、海外から、2010年8月からIMF本部に赴任した松崎寛IMF造船・事務技術職担当部長が挨拶に立ち、この1年間、自身が担当した活動について報告した。特に東日本大震災の発生に当たっては、IMF本部で唯一の日本人スタッフとして、大震災の被害状況や復旧への取り組み状況についてJCと連携を取りながら、逐一IMFから全世界のIMFメンバーへの伝達に尽力したことを報告。また、担当する造船の船舶・解哲撤部門のインドなどアジア地域での過酷な労働条件について、不安定雇用が増大する中で同部門の組織化への取り組みについて報告した。JCに対して中核的労働基準を盛り込んだTPPへの積極的推進など何点かにわたり要望した。日頃のIMF-JCの皆様のご支援に心から感謝申しあげると共に、IMF加盟組織の中でドイツ金属労組に次ぐ2番目に大きな組織であるIMF-JCの果たすべき役割の大きさと世界からの期待の大きさは、新GUFの統一後も変わらないと指摘、今後のIMF運動への役割発揮を望んだ(詳細

2.報告事項を確認

村岡伸江議事運営委員長(JAM)からこの後の議事日程について提案があり、これを確認した。

報告事項として最初に、「一般経過報告」を野木正弘事務局次長(国際局長)から報告、続いて、「闘争経過報告」を井上昌弘事務局次長(政策企画局長)から報告、それぞれ確認した。引き続き、「2011年度会計決算報告」(滑川次長報告)、2011年度会計監査報告(吉沢勇次会計監査)について報告、それぞれ拍手で確認した。

議事日程報告を提案する村岡議事運営委員長

一般報告を行う野木事務局次長

闘争報告を行う井上事務局次長

会計監査報告を行う吉沢会計監査

3.審議事項

活動方針を提案する若松事務局長

2012年度活動方針を審議・決定

午後からの審議事項以降後半は窪田直樹大会議長が担当した。審議事項に入り、第1号議案として、2011-12年度運動方針を補強する「2012年度活動方針」について、若松英幸金属労協事務局長が提案に立ち、取り巻 く経済・産業状況や雇用・労働環境などパワーポイントで説明した後、活動方針案を提案した。

加盟5産別から原案賛成の立場で意見・要望が述べられた。

1番目は、自動車総連の春田雄一代議員から、①3GUF統合、②ものづくり産業を国内に残すこと、③これからのIMF-JCのあり方、について意見・要望を述べた。(詳細:自動車総連発言

2番目に、基幹労連の山根孝徳代議員が、①JC共闘の枠組み、②民間・ものづくり・金属としての政策実現に向けた取り組み、③グローバルな環境変化に対応した国際労働運動の推進、について意見・要望を述べた。(詳細:基幹労連発言

春田代議員
(自動車総連)

山根代議員
(基幹労連)

矢木代議員
(電機連合)

大野代議員
(JAM)

阿曽代議員
(全電線)

3番目に、電機連合の矢木孝幸代議員から、①製造3GUF統合問題、②「会費値下げ」と「具体的な活動内容の今日的な意義の精査」、③JC共闘の強化、について意見・要望が述べられた。(詳細:電機連合発言

4番目に、JAMの大野弘二代議員から、①金属労協の組織改革、ものづくり産業の技能継承、について意見・要望が述べられた。(詳細:JAM発言

5番目に、全電線の阿曽正之代議員から、①金属労働運動の強化と組織運営のあり方、②金属産業にふさわしい労働条件の確立、③民間・ものづくり・金属としての政策実現に向けた取り組み、④グローバルな環境変化に対応した国際労働運動の推進、について意見・要望が述べられた。(詳細:全電線発言

これらの産別からの意見・要望に対して、若松事務局長が本部答弁を①製造3GUFの統合における積極的な役割の発揮とグローバルな連帯の推進、②JC共闘と総合労働条件の改善、③民間・ものづくり・金属としての政策実現と国内ものづくり基盤の維持強化、④組織運営の効率化と改革の推進、などを中心に答弁した。特に、JCが将来進むべき方向については、「組織運営検討委員会でも、JCが将来進むべき方向として、グローバルな連帯の強化、すなわち国際運動の一層の推進は、JC全体で合意を得ることができた。その国際運動の強化について言えば、JCの主張が国際的に影響力を持つがどうか、これはひとえに国内外の活動の如何にかかっていると思う。国内での賃金・労働条件改善の取り組みや政策・制度、産業政策の取り組み、教育・女性、地方を含む金属部門としての活動、そして国際連帯活動、こういった様々な国内外での実績を重ねてこそ、IMF-JCが国際労働運動の中で重きをなしていくことができる」として、「狭義な意味での窓口機能のみならず、築き上げた国内活動あっての国際活動であるこということを十分にご理解いただき、活動への一層の参画、支援をお願いしたい」等と述べた。(詳細:本部答弁

この後、代議員の満場一致の拍手で「2012年度活動方針」を決定した。

満場の拍手で2012年度活動方針を決定

2011年度一般会計剰余金処分、2012年度会計予算

予算を提案する
滑川次長

つづいて、第2号議案「2011年度一般会計剰余金処分」、第3号議案「2012年度会計予算」について、滑川太一事務局次長(組織総務局長)から提案を行い、満場一致の拍手で承認した。

役員の一部改選

役員の一部改選について。相原康伸役員選考委員長(JC常任幹事、自動車総連事務局長)から経過説明と提案があり、JAMの定期大会(9月1-2日)における役員改選を受けて、河野和治副議長、斉藤常・常任幹事(いずれもJAM)の2名が退任され、代わりに、新たに眞中行雄JAM会長がJC副議長に、早川行雄JAM副書記長がJC常任幹事に就任することを、満場の拍手で承認した。

2005年10月以来2年間、JC常任幹事を、2007年9月から4年間、JC副議長を務められた河野和治JAM前会長、4年間、JC常任幹事を務められた斉藤 常JAM前書記長には、西原議長から感謝状が授与された。退任する両名からそれぞれ退任挨拶が行われ、今後の活躍を祈って全員の拍手で感謝の意を表した。(退任挨拶1.河野和治・前副議長)/(退任挨拶2.齋藤 常・前常任幹事

役員の一部改選を提案する相原役選委員長

感謝状を受け取る
河野前副議長

感謝状を受け取る
斉藤前常任幹事

新任の眞中副議長(右)と早川常任幹事(左)

退任挨拶を述べる
河野前副議長

退任挨拶を述べる斉藤前常任幹事

全ての議事を修了し、大会各種役員および書記の解任を行い、東條大会議長から議長団降壇の挨拶を行い、司会の滑川次長が閉会の辞を述べ、午後3時45分に閉会した。

第50回大会記念
特別講演「危機の経営ー国内ものづくり生産基盤の生きる道」

大会終了後、第50回定期大会を記念して、特別講演を行った。

特別講演は、「危機の経営ー国内ものづくり生産基盤の生きる道」と題して、元・韓国サムスン電子常務の経歴を持つ、東京大学大学院ものづくり経営研究センター特任研究員の吉川良三氏から、韓国サムスン電子での経験も踏まえて講演を受けた。
講演要旨

 

2012年度活動方針