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第159号インダストリオール・ウエブサイトニュース(2023年9月22日)

船舶解撤産業、香港条約による転換の準備

2023-06-28

2023年6月28日:船舶の安全かつ環境上適正な再生利用のための香港国際条約(香港条約)は、2023年6月26日にバングラデシュとリベリアが締約国になったため、2025年6月に発効する。


インダストリオールと加盟組織は何年も、世界で最も危険な仕事である船舶解撤の浄化キャンペーンを展開してきた。キャンペーンの中核は、国際海事機構の香港条約の批准を強く要求することである。

インダストリオールのキャンペーン

「船舶解撤産業関連の死亡事故の報告は、私たちにとってよくありがちなことになっている。ついに、船舶解撤労働者・組合が国際条約を獲得した。この条約は最低基準を定めており、安全で持続可能な未来のための平等な競争条件づくりへの第一歩となる。これは国際連帯の結果、労働者が獲得した具体的な勝利だ」と松﨑寛インダストリオール書記次長は述べた。

「さまざまな国々において、特に南アジアの船舶解撤浄化キャンペーンによるインダストリオールの継続的な努力は、大きな成功をもたらしている。船舶解撤労組は、現場で条約を実施するために政府・使用者との社会的対話を進展させる準備を整えている」とビジャーダール・ラネーASSRGWA書記長が述べた。同書記長はインダストリオール造船・船舶解撤部門の副議長を兼任し、インドのインダストリオール加盟組織SMEFIに所属している。

全体として香港条約は、持続可能で責任ある船舶リサイクル慣行を促進するのに重要な役割を果たす。この条約は、労働安全衛生問題と環境問題への取り組みによって、労働者の幸福を守り、海洋環境を保護し、船舶リサイクル産業の国際基準を確立することを目指している。

香港条約の発効には、世界の商船船腹量の40%、最大年間解体船腹量の合計が商船船腹量の3%以上を占める、少なくとも15カ国による批准が必要とされる。最大規模の旗国であるリベリアと最大規模の船舶リサイクル国であるバングラデシュの批准によって、その目標の達成が可能となった。

この条件が満たされた今、香港条約は24カ月以内に批准国に対して効力を生じ、各国は条約の条項に拘束される。

「すべての海洋国家には安全・健康・清潔で持続可能な雇用を提供する責任があり、労働者にはそのような雇用を期待する権利がある。これは非常に大きな勝利だが、私たちの活動はまだ終わっておらず、より多くの国々による批准を求めてキャンペーンを続けなければならない。そして労働組合は、香港条約の条項の促進と実施において重要な役割を果たす」とアトレ・ホイエ・インダストリオール書記長は述べた。

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