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第159号インダストリオール・ウエブサイトニュース(2023年9月22日)

南アフリカで賃金協定の告示が遅れ自動車労働者30万人に影響

2023-04-13

【JCM記事要約】

  • 南アフリカにて、賃金協定は雇用労働大臣が官報に掲載して初めて非当事者へ拘束力を持つにも関わらず、雇用労働大臣は11月に結ばれた協定を4カ月以上経ってから告示した。この告示の遅延により、燃料補給所や自動車ディーラー等、30万人以上の労働者に影響を与えることとなり、NUMSAは賃上げを強く要求するためにスト決行を検討した。
  • インダストリオール・サハラ以南アフリカ地域事務所のポール所長は、告示の遅延により使用者がしかるべき賃金の支払いを拒否している間、労働者は上昇した生活費を賄うのに苦労しているとし、労働組合の対応に支持を表明した。

2023年4月13日:インダストリオール・グローバルユニオン加盟組織の南アフリカ全国金属労組(NUMSA)は、自動車部門協定の官報掲載の不必要な遅れを懸念している。この手続きによって、賃金協定が当事者以外の労働者にも拡張適用されるようになる。この遅延は、燃料補給所、自動車ディーラー、車体メーカー、部品メーカーの労働者30万人以上に影響を与えている。


賃金協定は、雇用労働大臣が官報に掲載して初めて、非当事者に対して拘束力を持つようになる。これは告示と呼ばれ、この時点から全労働者が協定の利益を得られるようになる。このプロセスが遅れると、労働者が協定の利益を得るのが遅くなる。

労働大臣は、2022年11月に結ばれた協定を4カ月以上経ってから告示した。この協定によって、給油労働者は5%、自動車販売労働者は6.5%、部品メーカー労働者は7.5%賃金が上がった。NUMSAは交渉中のある時点で、賃上げを強く要求するためにスト決行を検討した。

「使用者は直ちに賃上げを実施し、労働者の賃金を不当に減らさないようにしなければならない。燃料小売部門および残りの自動車産業部門の使用者が、昨年11月に自動車産業交渉協議会(MIBCO)で協定が締結された日から増額を先送りする根拠はない。使用者側は労働者を犠牲にして利益を最大化するために賃上げを遅らせている。NUMSAは賃上げ実施を先送りする使用者の行動を非難する。当組合は今後も、将来、労働省による即座の妥結協定告示を確保するために必要な措置を講じていく」とイルヴィン・ジムNUMSA書記長は述べた。

南アフリカの労働法は、大部分の組合と使用者が支持することを条件として、交渉協議会で結ばれた協定の拡張適用を認めている。交渉協議会は使用者団体と労働組合が設置し、拡張は労働大臣の告示によって実施される。協定が非当事者に拡張されれば部門全体で賃金が改善する。

「協定告示の不必要な遅延によって、使用者がしかるべき賃金の支払いを拒否している間、労働者は上昇する生活費を賄うために苦労し続けることになった。この不利益の解消を要求しているNUMSAを支持する」とインダストリオール・サハラ以南アフリカ地域事務所所長のポール・フランス・ヌデソミンは述べた。

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