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第159号インダストリオール・ウエブサイトニュース(2023年9月22日)

ミャンマーの衣料工場で国軍がスト制圧

2023-06-16

【JCM記事要約】

  • 6月にザラ向けに商品を生産するミャンマー工場の労働者が賃上げを要求したことを理由に解雇された。さらに同工場にて労働者がストを決行したところ、使用者が軍隊を導入したためストは中止に追い込まれた。軍事政権は今もなお労働者の権利を侵害しているが、そのイメージを払拭するためEUのMADE in Myanmarプロジェクトの支援によりいくつかの労働者団体を組合として登録している。
  • インダストリオール・アトレ書記長は、ミャンマーの正当性がない政府の合法化を助長するMADE in Myanmarプロジェクトは直ちに終止させなければならず、解雇された労働者を直ちに復職させるべきだ、と主張した。

2023年6月16日:スペイン系ファッション大手のザラ向けに生産している工場で、国軍がスト中の労働者を弾圧・逮捕したことは、またしても、ミャンマーでは結社の自由が不可能であることを白日のもとにさらしている。


6月上旬に、ヤンゴンの和昇ミャンマー衣料工場の労働者7人が、1.68米ドルから1.96米ドルへの賃上げを要求したために解雇された。世界有数のブランドであるザラ向けに生産している同工場で600人の労働者がストを決行したが、使用者が労働者を脅そうと軍隊を引き入れたため、突然中止に追い込まれた。

昨日6月14日、賃上げ要求を主導した7人の労働者、Ma Aye Thandar HTay、MA Thandar Htay、Ma May Thu Min、Ko Aung Aung、Ko Ye Naing、Ko Ye Thwe Hlaingが解雇され、女性指導者のMa Thu Thu Sanが逮捕された。Ma Thu Thu Sanとは逮捕以降連絡が取れておらず、その安否が心配されている。

軍事クーデター以降の2年間で300人を超える組合員と活動家が逮捕された。ミャンマーの軍事政権は、ほとんどすべての組合を禁止し、結社の自由の基本的権利を実質的に一掃した。

しかし軍事政権は、そのイメージを打ち消すために、いくつかの労働者団体を組合として登録しており、このプロセスはEUのMADE in Myanmarプロジェクトによって支援されている。

EUと欧州系衣料ブランドの出資によるこのプロジェクトは、衣料産業で工場レベルの社会的対話を確立すると主張しているが、 ミャンマーの独立労働組合と労働者団体に粉飾と非難されている。

「軍がストに関与し、労働者が逮捕されている状況はまたしても、ミャンマーでは結社の自由が不可能であることを示している。EUは躊躇なくMADE in Myanmarプロジェクトに終止符を打たなければならない。このプロジェクトはミャンマーの正当性がない政府の合法化を助長するだけだ」とアトレ・ホイエ・インダストリオール書記長は言う。

「解雇された労働者を直ちに復職させなければならず、使用者や警察、軍隊による脅威や攻撃にさらしてはならない。Ma Thu Thu Sanを直ちに無事に帰宅させなければならない」

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