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第160号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2023年9月22日)

イタリアの金属労働者、ストによって政府に強いメッセージを発信

2023-07-11

2023年7月11日:イタリアの労働組合FIM-CISL、FIOM-CGILおよびUILMは7月7日、10日に全国ストを行い、政府に低迷している製造業部門の支援策を要求した。


イタリアの金属労組FIM、FIOMおよびUILMは、主要部門の明るい未来を確保するための国家戦略を要求している。これらの部門では、人員削減や閉鎖、移転によって数万人が失業の危機にさらされている。これは勤労者世帯の少なくとも半分が苦闘している生活費危機下における悲劇的な状況である。

イタリアの金属労組は声明で次のように述べた。

「このストライキ行動は政府に強力なシグナルを送った。政府は今、私たちに回答し、困難な状況にある金属部門とサプライチェーンに関する対話を直ちに再開しなければならない。政府は、雇用と権利、賃金を保護するために、どんな産業政策を実施し、どれだけの公共投資を行うか明確にしなければならない」

「この全国ストには満足している。金属産業の活動は常にイタリア経済の中核を成しており、その未来の推進力にならなければならない」

この動員は、米国と中国が世界の製造業と国際貿易でさらに支配的な役割を果たそうとする中で実施された。ヨーロッパの産業政策が競争相手の国々に後れを取れば、イタリアと他のヨーロッパ諸国は雇用と富、戦略的な自主性を失う。

イタリアでは何年も前から、先見性のある産業政策がないために製造基盤が大幅に縮小している。環境、デジタル、エネルギーおよび技術面の移行が進む現状下で、金属産業の雇用は明らかに政府の議題に載せられていない。これを受けてイタリアの金属労組3団体は、数世代にわたってイタリア経済の大黒柱となってきた金属部門の差し迫った必要性に対する認識を高めている。7月7日のFIOM、FIMおよびUILMによる4時間ストは、下記に焦点を当てた。

  • 雇用
  • 投資
  • 持続可能な移行
  • 大企業数社における差し迫った危機の解決
  • 製造業部門労働者の購買力の低下と社会状況の悪化

3組合は、経済・産業・社会状況がさらに悪化するリスクを指摘し、エンジニアリング産業をイタリア政治の最前線に戻す必要があると強調している。さらに、環境面・デジタル面の移行について、実りの多い社会的対話によって労働者と合意しなければならない。

「インダストリオールはイタリアの加盟組織を全面的に支持している。これはイタリアの産業モデルに関する重大な攻撃だ。イタリア北部・南部の共同ストは、イタリア政府に強力な統一メッセージを送っており、緊急に行動を起こすことの必要性にスポットライトを当てるだろう」とアトレ・ホイエ・インダストリオール書記長は言う。

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