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第160号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2023年9月22日)

全米自動車労組、利益分配を求めてスト

2023-09-16

2023年9月16日:インダストリオール加盟組織の全米自動車労組(UAW)の組合員は今日、フォード、ゼネラル・モーターズならびにステランティス(ビッグスリー)で職場放棄をし、スタンドアップ・ストライキに入った。ビッグスリーとUAWの契約は9月14日に失効し、全米で練習ピケと労働者の準備が始まった。労働者は、記録的利益に合わせて記録的な契約を締結すべきだと主張している。


UAWは、適正な生活水準、インフレに見合った賃金、尊厳のある退職、労働者保護を要求しており、工場閉鎖と闘っている。会社側は組合の要求に簡単に応じることができる、とUAWは言う。なぜなら、過去10年の総利益が2500億ドルを超え、2023年上期の純利益合計は210億ドルで、1つの電池工場が毎年12億5000万ドルの連邦補助金を受領できたからである。

自動車メーカー各社との2019年の協定では、組合員の賃金は6%しか増えなかったが、同じ時期のインフレ率は18%に達した。各社が莫大な利益を上げているにもかかわらず、工場閉鎖が続き、雇用が移転し、労働者を取り巻く状況は悪化の一途をたどっている。

今回の交渉は、同労組が数十年間で直面した最も重要な交渉である。自動車産業が電気自動車製造に急速に移行する中で、今、この産業の未来が決まろうとしている。

ショーン・フェインUAW会長は言う。

「ビッグスリーは、基本協定と、組合員へのコミットメントを回避するために、合弁事業の設立に余念がない。一方、米国政府は労働者を保護しないまま、電気自動車への移行の助成に数十億ドルの税金をつぎ込み続けている。この点はいくら協調してもし過ぎることはないが、電気自動車への移行は、労働者の雇用と生活水準が保護される公正な移行でなければならない」

「組合員たちは今日、ないものねだりをしているわけではない。公平な取り分を求めているだけだ。私たちは今回の協定でより良い未来を勝ち取ることができる強い立場にある、と私は確信している。だが、そのためには団結し、ストライキに備え、必要な限り踏ん張る意思を持たなければならない。これは私たちの世代にとって決定的な瞬間だ。私たちが獲得するものは、組合員の基準だけでなく労働者階級全体の基準も設定する。スタンドアップ・ストライキは、部品集配センターから組立工場まで、絶えずストに備えているすべての支部から始まる。その後、交渉の成り行きに応じて、さらに多くの支部を発表し、立ち上がってストを行うよう求める。今こそ闘いの時だ――私たちの家族のために、私たちの地域社会のために、そして、すべての場所の労働者のために」

アトレ・ホイエ・インダストリオール書記長は言う。

「インダストリオールは、組合員のために立ち上がるUAWの勇気と決意を祝福する。私たちは強力な契約のために皆さんと連帯している。フォードとゼネラル・モーターズ、ステランティスは、誠意を持ってUAWと交渉し、労働者が各社の富の創出に不可欠な存在であることを認めなければならない」

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