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第194号インダストリオール・ウェブサイトニュース

公正な賃金のための闘い:インダストリオール南アジア活動家訓練

2025-06-30

6月25-26日、インダストリオール・グローバルユニオンはネパールのカトマンズで、南アジアの加盟組織を対象に、今年初めに公表した賃金平等モジュールに焦点を当てた訓練ワークショップを開催した。


組合の賃金交渉チームと女性委員会メンバーが賃金の平等と仕事の価値に関する問題に取り組む能力を強化することを目指したこのイベントには20人以上の組合員が参加した。

ワークショップは、ジェンダーに基づく暴力、女性差別、性差別に関するインダストリオール「弁解の余地なし(NO EXCUSE)」政策の再確認から始まった。参加者はパワー・ウォーク活動を含む対話型セッションに参加し、 交差的なパワー・ダイナミックスを探求した。研修は、同一価値労働同一賃金の促進、男女間賃金格差への取り組み、包摂的団体交渉の促進に焦点を当てた。

ワークショップで取り上げられた主なモジュールは以下の通りである:

  • 賃金の透明性と男女間賃金格差の報告: 男女間賃金格差の計算方法は? 何を報告すべきか?男女間賃金格差報告を促進するために組合は何ができるか?
  • 性別にとらわれない職務評価: 女性の持つスキルはどのように過小評価され、見過ごされているのか?2つの異なる仕事の価値をどのように比較するか?職務評価・分類の確立におけるジェンダー・バイアスをどう回避するか?
  • 生活賃金を求めるキャンペーン: 生活賃金を求め、女性の低賃金に終止符を打つために、どのようにキャンペーンや交渉を行うか?

ワークショップでは、参加者が職場の力関係の構造がどのように女性や多様な性別のグループに影響を与え、賃金の不平等を助長しているかを分析した。賃金の公平性、同一労働同一賃金、同一価値労働同一賃金、男女間賃金格差などの定義や概念が、グループ活動やディスカッションを通じて議論された。南アジアにおける同一賃金に関する国内法についてのプレゼンテーションが行われ、参加者は自国の法的枠組みとギャップについて理解を深めた。体験型活動では、従来の職務評価がいかに女性の役割を過小評価しているか、より公正で偏見のない評価制度を推進する必要性が浮き彫りになった。参加者は、賃金の透明性によって男女間の賃金格差が明らかになると同時に、それに対処する方法について学んだ。

また、特に女性が圧倒的多数を占める部門において、賃金改善を求めるキャンペーンを展開するための戦略についても議論した。参加者は、女性が多い職場でジェンダー賃金格差監査を実施し、それについて報告すること、意思決定プロセスや交渉に女性が参加することを促進すること、職場で公平性に焦点を当てた団体交渉を確保することなど、各部門で賃金の公平性を推進するための行動計画を策定した。

インダストリオール・ジェンダー担当部長のアルメル・セビーは次のように述べた:

「この訓練は、組合や職場で賃金の平等を主張し、交渉の席で真の変革を推進するためのツールや戦略を組合が身につけることを目的としている。これは男女平等を推進し、職場や加盟組織間の包摂性を促進するというインダストリオールのコミットメントの一環である。」

インダストリオール南アジア地域事務所長のアシュトシュ・バタチャリヤは次のように述べた:

「賃金の平等は女性だけの問題ではなく、労働組合の優先課題である。私たちの戦略は、ジェンダーに基づく賃金格差に対する組合の理解を強化し、職場における賃金の公平性を効果的に主張するための実践的なツールを 身につけることを目的としている。加盟組織の具体的な戦略を強化することで行動を起こし、交渉の席で現実的かつ永続的な変化を推進できるようにする。」

【原文記事URL】
Fighting for fair pay: South Asian unionists trained by IndustriALL | IndustriALL

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